YASさん ~The World~

デザインから日常から~

「デザイン」って大変


「改めて」ではなく「初めて」思いました。
「デザインって凄く大変だな」と。

作品としてもそこそこは描いたし、依頼も一応そこそこはこなして来ました。自分の好き勝手に描く作品に関しては、まァ意味を込めたり込めなかったりなんですよ。無駄に(?)メチャクチャ意味合いを込めたり、はたまた何の意味合いも無く頭の中に涌き出たイメージをそのまま描いているだけの事も多いのですから。
でもそれが依頼となると、全てではないですけど、大概は意味や想いがあります。無くても込めます。神社にあるお守りのような感じですかね。恋愛でも交通でも学業でも、見た目は全く一緒でも、描(書)いている 物や字や事が違えば、それはきっと別物なのでしょうから。

これまで依頼でも作品でも、とりあえず「描く」にあたって、悩まなかった事は恐らく一度もありません。モチーフやら意味合いやら構図やら、必要な素材が全て揃っていたとしても、それでも「もう一本だけ線を加えようか」「ここからここまでどういう流れでいこうか」「直線でいくか曲線でいくか」「これは描かないほうがいいかも知れないな」「埋めるべきか空白にすべきか」
常に悩みながら考えながら描いてます。天才じゃないので。手や筆の赴くままに…って感じの事は出来ません!!!!






まァそんなこんなで、とりあえず常に試行錯誤しながら描いてるワケです。依頼にしろ作品にしろ。作品ならまだしも、依頼となると考えないワケにはいかないので尚更です。

依頼を頂ける事は凄く!とても!非常に!メチャクチャ有難いンです!しかし、ずーっと依頼ばっかりこなしているとフラストレーションが溜まるンです。自分の描きたいものが描けないワケですからね。ほんでもって、そういう時(仕事中)に限って新しいアイデアがどんどん浮かぶンです。多分、依頼一件につき三案ぐらいは毎回浮かンでます。

じゃあ逆に、作品制作が出来るぞーと。待ちの依頼も全部済んだから思う存分に自由に描けるぞーと。それはそれで、その期間が存分にあると飽きてくるンです。時間に余裕が生まれる事で完成までに必要以上に時間をかけるのでダラダラします。いつでも出来るし~っていう感覚に陥ります。それが続くと、もはや描くことが面倒になってきます。肩も腰も痛いし。まァあとは、普通に考えて生活がヤバいです←

私のように特に名も売れていない状態でフリーでやっていると、基本これの繰り返しみたいな感じですね。






さて、ここで本題の「デザインって大変」ってところに戻りましょう。

依頼→作品→依頼→作品を続けている身なので経験としては何度もあったンです。当たり前っちゃ当たり前の事なんですけど。でも、考え?感覚?としては今回が初めてでした。大変やな~って…

勿論(当然?)トライバルに限った事になるンですけど、民トラにしてもネオトラにしても、色々と違いがあるワケです。民トラだとしたら、言わずもがなポリネシアン系なのかケルトなのかハイダなのかカリンガなのかサクヤンなのかメヘンディなのか…もうワケ分からん(オイッ)。
ネオトラにしても、普段から持ち味としてる描き方でイイのか、野太い系か繊細系か、曲線か直線か、モチーフは有るのか無いのか、形状は自由なのか物に合わせるのか…もうホンマにワケ分からんッ!!

それがね、もはや描き方も忘れたぐらいの頃に突如として依頼でくるンですよ。サンプルの画像とか来て「こんな雰囲気でお願いします」って。

いやいや、描けるよ?描きますよ?
だってトライバルなんだもの。そこにアニメ風のテイスト入れてくれとか和彫りの刺青みたいにとかってワケじゃないから。ジャンルはもう完全に「トラデショナルデザイン」なワケだから。描くよ!描きますとも!むしろ普段から「もっと仕事(依頼)ください!!!」って思ってるぐらいだから全力で描きますとも!

でもね、普段から描いてる感じのテイストとちょっと違う感じのを「コレで!」って出されるとさ、なんかこう「デザインって大変やなァ…」って…






あの、これは決して愚痴ではないです。そこだけ本当にご理解お願いします。マジでそういうのじゃないから。






何が言いたいかって言うと「デザインって大変だな」って。改めてではなく、今回それを初めて思いました。

自分が好きなように、イメージやアイデアの赴くままに描いて、それが売れる「アーティスト」っていう地位(?)まで行けたらいいなーって思ってます。
それが「好きな事が仕事になる」って事だと思うので。私はまだ「好きな事を仕事にしてる」ンです。近いようでかなり遠い。似てるようで全然違う。

自分で選んで進んでいる道なので、これは本当に愚痴や不満ではないです。そこだけは本当に誓って言います。

……とは言え、これが仕事でこれで生活しているワケですからね。クライアント様に寄り添う形で、心から満足して頂ける事を願って、その気持ちや想いや感謝を込めてデザインしているンですから。






ただ、好きを仕事にした(してる)私が今回初めて大変だな~って思ったワケですよ。建築デザインでもない、インテリアコーディネートでもない、キャラクターイラストでもない、タトゥーの世界に置いてもアメリカントラディショナルでも和柄でもバイオメカでもない「トライバル」というそこに限ったデザインです。

そのトライバルデザイン一つに置いてもジャンル分けがされる。ましてやクライアント様がそのデザインを「何に」「どう」使うのかによっても出来る限りの配慮しなければならない。だからこそ凄く綿密な打ち合わせが必要になります。
(タトゥーであればサイズや細かさや彫る箇所の形状。アートとして部家に飾るならそのサイズやインパクト。企業やチームのロゴであるなら、シンプルな中にもしっかりと意味合いを込めて。ステッカーにしても、カッティングステッカーにするのか否かで「貼りやすさ」が変わってきますから)。

それらを全て踏まえた上で、今回初めて大変だなと思ったワケですよ。

「トライバルデザイン」というジャンルで個人で依頼を受けている方は沢山いらっしゃると思います。依頼をして下さる方の大半は「その人のデザインが好きだから」依頼して下さるンです。勿論。だからと言って自分の得意分野や持ち味を活かせるような依頼かと言われると、そうではない事もあるでしょう。今まで無くとも、今後そういった依頼が来る事は少なからず覚悟しておきましょう。

無理して無駄に納期を遅らせたり、最終的にポシャッたりする場合も、もしかしたらあるかも知れません。そういう時は仲間に振るのも手段の一つです。餅は餅屋。蛇の道は蛇。得て不得手がありますから。

万が一そういった依頼が来た場合、もしくは自分の作品制作の中で「どうしたらいいかな…」と悩む事があれば、YASさんは……なれるかどうかは置いといて!力になりますからね!






いや本当に弟子なんて可愛いもんよ…
アドバイス求めてきたり、ここはこうしたいと思ってる、とか、相談してくれるからね。そんなもん全力で応えるよ。うん。

なんか話し変わったな。まァいいや。

なんしか、大変だよ~って事です(超適当)。