YASさん ~The World~

デザインから日常から~

トライバルの描き方


今回は少し真面目に「トライバルの描き方」について綴っていこうと思います。とは言え、デザインの方法は十人十色。決まったパターンが無い限り正解なんてものはありませんので、あくまで私個人の描き方になります。参考にするかしないかはあなた次第です!(関暁夫っぽく)








まず「トライバル」は大きく分けて二種類に分類されると思ってます。ポリネシアン系に多く見られる直線を基調としたものと、ボルネオスタイルが発祥のネオトライバルと言われる曲線や円形を基調としたもの(分からないなら調べてくださいw)
どちらにしても、最も大事なのは「線を綺麗に描く(引く)事」です。これが基本でありこれが全てです。

アナログならば定規やコンパスがあるでしょう。デジタルでも定規や円形のツールがあるでしょう。フリーハンドやマウスで描く事が悪いワケではありませんが、なんにせよ線は綺麗に描きましょう。上手いとか下手とか、アイデアとかセンスとか、玄人とか初心者とか、そのへんは全く関係ないです。とにもかくにも線さえ綺麗であれば全体の「絵」として綺麗です。

「どうすればもっといいデザインが出来るのか」を考えるならば、画力や技術云々の前に線を綺麗に描く事に注力しましょう。それさえ出来れば必然と「いいデザイン」に近付きます。








前述で書いた直線基調と曲線基調。直線を基調としたポリネシアン系のトライバルの場合、決まった柄/並び/模様が存在します。しかし、曲線を基調としたネオトライバルに関しては決まったパターンはありません。ウネウネ、グルグル、シュッ、ブワァー、です(?)

私の描き方(見解)なのですが、決まったパターンや形が無いのなら、その長所を活かして元ある形を崩すべきだ、と思っています。説明が難しいのですが、わざと形を崩す、わざと型からハミ出させる、と言った感じです。。

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(赤丸部分のように、寝癖をつけるような感じ)
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(もっと全体的に崩すとこうなる)

「普通じゃつまらない」ンですよ。
「100m自由型」と言われて、普通にクロールだの平泳ぎだのしたくないンです。ビート板を使ってみたり、シュノーケルを用いたり、水底を歩いたり、なんしか普通や当たり前でいるのが嫌なんです。ただでさえ「トライバル」っていう変わったものを描いているワケですから、描き方も変わっていたいンです(ただの変態だと言われればそれまでです。否定はしません)。

なので、何をモチーフにして描くにしろ、必ず輪郭から「ハミ出させる」ように意識しながら描きます。
※あくまでネオトライバルの場合です。民トラの場合はその地域の民族の歴史や文化を損なわないように出来る限り忠実に描きます。







あと注意している点として「白では無く黒で描く」という事です。そりゃ白い紙に黒いペンで描いてンだから当たり前だろ、と思うでしょうが、そういう事ではないです。そんぐらい分かってますよ!分かってなければどんだけアホなんだ!

文字で説明するとなると伝わりづらいかも知れませんが、私の中での「白で描く」というのは、先に黒塗りした影絵のようなシルエットに対し、白でスリットを入れていくような描き方です。マオリのトライバルがこれに近いですね。
「黒で描く」のはその逆、真っ白な輪郭だけのシルエットを黒で埋めていくような感じです。

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(一番最初の頃の。馬の黒いシルエットを白で抜いたりスリットを入れただけのもの)

何故「黒で描く」のか、そのほうが難しいからです。というか「白で描く」ほうが簡単なので、その描き方はしない…という感じですね。簡単に思うかどうかは人それぞれだと思いますが、私が初めてトライバルを描き始めた時が「白で描く」方法でした(画像の馬がまさにそれ)。技術や画力が備わってくると「こんなん誰でも出来るやん」と感じ、黒で描く方法に変えました。
実際、トライバル初心者の方には多く見られる描き方だと思うので、初めて描く方や練習に描く場合なんかはいいと思います。いきなり黒で描くと失敗する事が多いので(というか失敗してる人をしょっちゅう見るので…)








……とまァ、私がトライバルを描く際に意識しているのはこれぐらいです。ハミ出させながら黒で綺麗な線を描く。デザインによってはハミ出させない事もあるし、白で描く場合もあるので必ずしも…というワケではありませんけどね。その時その時で描き方は変えますが、基本的には~です。

こんな感じでいいですかね…?