YASさん ~The World~

デザインから日常から~

學び


日々トライバルデザインってもんをしてきて思うのが「果たして自分のデザインは少なからず人に影響を与えているのだろうか?」ということ。

まァ無ければ無いで別にいいのだが、それでも自分なりに学んで突き詰めて作り上げたものである事は間違いないので、誰かの何かの足しになればいいなーとは思っている。

私の場合、ここでは名前は上げないが、Twitter上で繋がっていて、且つ何度か絡みのある方々の生み出す作品の数々は全て学ぶものである。黒と白のバランスであったり、模様や空間の使い方であったり、隙間の埋め方や線の運び方であったり、とにかく全てが勉強になり、学ぶべきところであり、真似や参考の対象である。







そして、キツい言い方になるだろうが、学ぶべきところが無い作品もある。ふぁぼRTの数ではなく、トライバルとしての描き方は勿論、線の汚なさやベース絵に対しての固執の仕方など。

デザインはあくまで個人的な自己顕示欲の塊である。それを自分なりに昇華させ、人に合わせる事が出来て初めて本当の意味での「デザイン」になると思っている。そうでなければ単なる「絵を描いてる人」であり、公開オナニーしてるのと同義だ。それから学ぶべきものなど無い。

ここで疑問に思うのだが、皆は誰から何から学んでいるのだろうか?
「一人前」になるには、それだけの経験や技術や知識が必要になる。私も未だに疑問や質問の塊であり、分からない事やアドバイスなんかは彫り師さんに何度でも訪ねるし、他のトライバルデザイナーさん方の作品から多くを盗もうとする。中には天才型もいる。必要な部分だけ盗み学び自分の感性で全てをものにするタイプ。だが全ての人間がそうではない。

カラオケで上手いと言われたから歌手を目指すか?スタイルがいいと言われたからモデルを目指すか?頭がいいと言われたから学者を目指すか?
じゃあちょっと絵が上手いと言われたからと言ってクリエイターを目指すのか?図工が誉められたから大工や建築家を目指すのか?ましてや誰の助言も借りずに?

よほどの才に恵まれていない限りまず無理だと思う。それのいい例が「絵描きさんと繋がりたい」系の、どう見ても下手な連中だ。繋がってどうなる?本当に学ぶ気があるのかどうか神経を疑う。








まァ、かなりキツめの言い方になったが、大事なのは「教えを乞う」事だ。
聞かぬは一瞬の恥。知らぬは一生の恥なんて言葉もある。分からなければ聞けばいい。学びたければ視ればいい。

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前回描いたデザイン、片羽の蝶のトライバルだが、これは三大トライバル(左から順にボルネオ(今で言うネオトラ)、ハイダ、ポリネシアン)と言われるものを同じベース絵を使って描いたものである。例え題材が一緒でも描き方によっては形を変える。

「トライバル描いてます!」と言いながら、これらを描いた事すら無い人間はどれだけいるのだろうか。ましてや、これらがトライバルであるという事を知っている人間はどれだけいるのだろうか…

少しでも参考になるなら…と思い、自分なりに考察して描いたトライバルデザインである。これ以外にも、盗めるところは盗んでほしい。そうすれば私としてもまた学んで盗める要素は増える。トライバルデザインに身を置くなら、そういった形で切磋琢磨していくのも一つの形ではないかと思う。